ハンドパン製作におけるデッサン力の必要性

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最近製作をしながらいつも痛感するのが、デッサン力の必要性。

ハンドパン製作にデッサン力なんて必要あるの?と疑問に思う方もいるかもしれないが、少なくともぼくの中でかなり重要な要素だとみている。

ハンドパンの造形はある意味で彫刻であり、彫刻にはデッサン力が必要だからだ。(たぶん)

そして造形がハンドパンの音に与える影響がとても大きいからである。

造形がいかにハンドパンの音に影響を与えるかは、いまから紹介する二つの動画を見ていただければわかると思う。

まず一つ目がこちら。

ハンドパンのルーツであるHang®の製作動画である。

この動画の33分11秒あたりを見ていただきたい。ここではトーンフィールドの成形を行っている。

ディンプルに支点を置き、シェルの裏側から凹状の当て木を使ってハンマー一発で成形している。

二つ目の動画がこちら。

4分35秒あたりからをご覧いただきたい。

同じくトーンフィールドの成形を行っているのだがこちらではトーンフィールドの淵の部分をエアハンマーでガシガシ叩いている。Hang®の成形とは全く違ったアプローチである。

ここで上記であげた二つの楽器を聞き比べていただきたい。※動画内で聴けます。
まったく音色の趣が違うのがお分かりいただけるかと思う。

Hang®は少し弾力性の感じる明るい響きだが、後者のハンドパンは音がまっすぐ伸びて透きとおった印象である。

これが造形が音に与える影響の結果である。

ちなみに、当工房は後者のやり方を採用している。近年のハンドパンメーカーのほとんどがこの方法を採用しているからだ。

メリットとしては、成形の自由度が高いという事。チューナーの力加減次第で仕上がりをコントロールできる。

逆にその分、いつも同じとおりの仕上がりに再現できる、再現性の能力が問われる。つまり、いつもイメージ通りに仕上げることのできるデッサン力が必要となるわけだ。

現在、僕のデッサン力の未熟さとエアハンマーが無いという設備状況があって、成形にかなり時間を食ってしまっている。※お手本としているのがネット上の画像しかないというのもなかなかつらい。(笑)

ただここで妥協するのは悪手だと思うし、なによりデッサン力のトレーニングにならない。

とにかく今は時間がかかってもいいから、自分の納得する形になるまでハンマーを振るしかないのである。

まあ、死なない程度に頑張りましょう。

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